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    技術コラム

    SCM材(クロムモリブデン鋼)の旋盤加工

    SCM材(クロムモリブデン鋼)とは?

    SCM材とは、機械構造用合金鋼の1種であり「クロムモリブデン鋼」とも呼ばれます。SCM材は、鋼材の成分を示す記号で、”S”はSteel(鋼)、”C”はChromium(クロム)、”M”はMolybdenum(モリブデン)の略です。炭素鋼をベースにクロムとモリブデンを添加することにより、強度・硬度・耐熱性に優れており、機械部品や自動車の部品など、信頼性が要求される用途で広く使用されています。

    SCM材の主な種類としては、SCM415、SCM418、SCM420、SCM432、SCM435、SCM440、SCM445、SCM822といったものがあります。中でも最も多く用いられているものとしては、SCM435、SCM440が挙げられます。(数字はクロムとモリブデンの含有量や材料の特性を示しています。)

    SCM材の主な特長

    特長①:優れた強度

    クロムモリブデン鋼は、熱処理を施すことで顕著な機械的強度と靭性を実現する材料です。クロムとモリブデンの添加が鋼の結晶構造を強化し、特に高温下での優れた強度と耐摩耗性を提供します。これらの特性により、高い負荷がかかる環境や高温での使用に最適ともいえます。

    特長②:優れた耐食性

    クロムモリブデン鋼は、クロムの添加によって形成される酸化皮膜が、外部からの酸素や水分によるダメージから内部を守ります。ステンレス鋼に比べると耐食性は劣るものの、海水や塩分に富む環境での使用にも耐えうる耐食性を備えています。

    特長③:優れた入手性

    クロムモリブデン鋼は、特殊合金よりもコストが低く、入手しやすい素材といえます。JIS規格に定められた化学成分により、豊富な種類から目的に合わせて選択可能です。優れた汎用性・低コストを兼ね備えており、幅広い用途で利用されています。

    SCM材(クロムモリブデン鋼)の旋盤加工におけるポイント

    クロムモリブデン鋼は切削加工性が良好な材質です。加工性は強度が高くなるほど低下していきます。SCM415が最も硬度が低く、加工性が高いといえます。SCMの後の数字が高くなるほど硬度が高く、やや加工が難しくなります。

    SCM435やSCM440の加工では、やや硬度が高いため、切削工具の摩耗が進みやすくなるといった側面があります。そのため、切削工具の適切な選択と定期的なメンテナンスが必要です。加えて、切削時には十分な冷却を行うことも重要です。適切な冷却を行わないと、材料が過熱し、加工精度や材料の強度に影響を与える可能性があります。

    これらの注意点を押さえた上で加工を行うことにより、高品質なSCM材の旋盤加工を実現することが可能です。

    SCM材の旋盤加工事例

    事例:船舶用丸物部品

    こちらは、船舶用の丸物部品です。サイズはφ26×16、材質はSCM415です。自動盤にて加工を行った後、浸炭焼き入れ、外径研磨を行っています。

    >>事例詳細はこちら

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